3D CAD映像ですが、Model3の全体像をアップいたします。
先のOTOTEN2024で展示した試作モデルに対して、電源シャーシの追加はもちろんですが、ツマミの形状、配置、ロゴのサイズ&配置等々何日もかけて検討に検討を重ね完成させたフォームです。
プリアンプに限った話ではありませんが、アンプのデザインというのはやはり難しいもので、特に操作キーの多いプリアンプの難しさは格別です。ツマミのサイズや位置が1mmずれても違和感になり、それはロゴの配置やサイズに関してもそのとおり。ですから、今のデザインが決まるまで、ちょっと見にはわからないような違いに「うーーん、うーーん」と悩みながらああでもない、こうでもないと試行錯誤を続けていました。
アンプデザインの天才たちがどのような過程をへて最終的な作品の意匠に辿り着いたのかはわかりませんが、これを手書きでやっていた時代があると思うとぞっとします。
試作機のデザインは3DCAD上では「これで良し!」と思ったのですが、実際に立体になると想像以上に違和感があり、一度感じた違和感は3DCAD図面を見直しても、やはりそこにあったことに気づきます。最終的なModel3のデザインは試作機の3DCADデータと一対比較し、さらに重要なパーツである二種類のつまみに関しては、サイズを変更し、追加試作を行いデータと実機間の違和感を駆逐していきました。
デザイン図をご覧いただくと、あることに気づくと思います
そうです、Model3には正面パネルに電源スイッチがありません。
リアパネルにはAC電源の一次側を開閉する通常のロッカースイッチを配置しており、これをONにすれば電源部パネルのACインジケータが赤く点灯し、アンプが待機状態になったことが視認できます。しかし、この状態では定電圧回路にもアンプ回路にも電圧は印加されず、アンプは動作しません。
では、どうやってアンプを動作状態にするのか?
一番右側に配置したOUTPUT SELECTORがその役目を果たします。つまり、OFFの状態ではアンプはスタンバイ状態のままですが、OUTPUT1、OUTPUT2、OUTPUT1&2のポジションにすることで電源部のDCインジケータが青く点灯し、さらに、プリアンプの定電圧回路がONとなりアンプ回路に電圧が印加されてアンプ全体が動作状態となります。
プリアンプ本体にはインジケータがありませんが、Model1、Model2同様、アンプ内部の青色発光が漏れることによりアンプ下部が青く光ります。
ここも色々な機構を考えてアンプのフロントパネルから動作が視認できるインジケータの搭載を考えたのですが、うまく具現化できませんでした。
電源とアンプ部は同一サイズになっており、どちらも大きなアルミブロックから削り出した構造です。アンプは4面、電源部は5面を削り出しで仕上げています。
決して大きくはない筐体ですが、かなり重いアンプになりそうです。
今年ものこり三カ月と少しになってしまいました。
正式な発表まで、もう少々お時間がかかりそうです。
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