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  • dvas9900

Model3の機能 

ここではModel3のフロントパネルの機能についてお話したいと思います。


Model3はプリアンプですから、入力セレクターと出力レベル調整は当然装備しています。

世の中にはこれだけの機能のプリアンプも少なからず存在し、これも一つの形だとは思います。

ただ、自分のシステムにModel3を組み込もうとしたときに、どうしても、これでは足りないのです。

その視点から入力切り替えと音量調整以外に下記の機能を設けました。


【出力セレクター】

私はヘッドホンはもちろんですが、スピーカもこよなく愛しており、実際に複数のスピーカを異なる空間で愛用しています。Model2を常設しているのはマッキントッシュXRT20をスピーカとしたマッキントッシュのシスコンです(笑)プリアンプはC52です。このアンプに限らず、マッキントッシュのプリアンプには昔から出力セレクターが搭載されています。少なくともC29の時代から搭載されており、例えば二系統のパワーアンプを接続して、それらを適宜切り替えて使うことが可能です。


ヘッドホンとスピーカを共通のソース機器で楽しもうとした場合、この出力セレクターは必須と考えていました。


よって、Model3には二組の出力端子を装備し、フロントパネルでそれらを切り替え、あるいは同時に使用することが可能です。


単純に出力をパラレルに取り出すことでも、パワーアンプの電源スイッチ操作で、それぞれを選択することはできますが、実はこれでは使っていない側が負荷となってしまい、音質上も影響がでてきます。

ですから、Model3は低ON抵抗の半導体リレーを使い、出力端子に接続されたパワーアンプが同時に負荷にならない配慮をしています。

また、稀有な例かもしれませんが、パッシブバイアンプとしたいような場合には二台のパワーアンプを同時使用できるようにパラレルに出力を取り出すことも可能です。


Model2を使いヘッドホンを楽しむことと、他のパワーアンプを使ってスピーカを楽しむことを両立させるために搭載した一番Model3らしい機能といえるかもしれません。


【極性切り替えスイッチ】

かつてアブソリュートフェイズ切替などと称して、80年代のハイエンドプリにはかなり搭載されていた機能です。


アブソリュートフェイズの考え方に関しては、私は非常に懐疑的でワンポイントのステレオ録音以外で録音時の位相を管理するなど不可能と思ってます。では出力極性が音質に影響しないのかと問われれば「影響する」と思っています。

その理由はアンプの挙動にしても、スピーカの挙動にしてもネガティブ、ポジティブが完全に同一にはならないと私は考えているからです。スピーカは振動板が前にでるか、後ろに下がるかして、音圧を発生しますが、この動作は完全な対称動作の実現が簡単でなさそうなのは、スピーカの開発を手がけたり、製造工程に精通していれば容易に想像できます。アンプに至ってはプッシュプルアンプの場合、ネガティブ、ポジティブで違うデバイスを使うのですから音が違うことは容易に想像できます。ゆえに、信号の極性が変化すれば出音も変化する、私はそう解釈しています。もちろん、アンプ回路によって影響は異なるでしょうし、スピーカも基本的には正負の対称性まで配慮していると思います。

ただ、系の極性を切り替えれば音質が変化することは、経験的にも明らかであり、その理由を私は上記のように考えているというお話です。


Model3の出力極性切替はアブソリュート切替を積極的にやってほしいという機能ではなく、実運用として、接続される他の機器の極性にあわせてくださいと、そういう意味合いで搭載しました。例えばアキュフェーズのアンプが3番ホットであるのは有名な話ですが、2番ホットで再生の系を統一したシステムにこれを投入するとシステム全体としては反転型のシステムとなってしまいます。こういう他のシステムと異なる極性のアンプ(チャンデバやPEQ含む)を系に挿入した場合でも、極性反転切替があれば系全体の極性を制御することができます。


ちなみに、系の極性は非反転であるべきか?反転でも問題ないのか?と問われれば、私はどちらでも良いと思っています。例えば世の中には反転型のアンプも案外多く存在しており、多くの人がご自身のシステムが反転型か非反転型かなんてことに気を使うことなく、オーディオを楽しんでいるのが実情ではないでしょうか?気にならないのであれば、気にしなければ良い。私はそれがオーディオの極意なんじゃないかと思っています。じゃあ、なんでわざわざ極性反転スイッチをつけたのか?どちらでも良いと思っていますが、私は非反転型のほうが気持ちがよい(音の話ではなく気分的な話です)と思っており、切り替えができれば前後の機器の極性に関係なく、系全体の極性を管理できますので、そのために搭載しました。私の友人でもこのことを気にする人もおり、最近のアンプは切り替えができないので不便なんてことも聞きました。じゃあ、差別化のためにつけておくか的な意味合いもあります。


それらの切り替えはフロントパネルに配置した機械式スイッチで行いますが、これらは切り替えのロジック信号を生成するのみで、実際の切り替えはアンプ基板、あるいは入出力制御基板に搭載した半導体リレーで切り替えます。


信号経路に直列に機械式接点を持たない。


それがModel3の回路的な特徴ですが、そのためにはどうしても半導体リレーのお世話になる必要があります。

半導体リレーと機械式リレーはそれぞれに長所、短所があり、ゆえにどちらもそれぞれの得意分野で現在も大活躍しています。

オーディオの切り替えスイッチとして考えた場合、もっとも気になるのは接触抵抗であり、ON時の抵抗分でしょう。

Model1Bで使っている機械式リレーは小型の高周波リレーであり、接触抵抗は100mΩ以下という仕様です。半導体リレーのON抵抗は品種により大きく異なり、数百Ωというものから、機械式リレーの接触抵抗以下の30mΩなんていうものまで、実は存在しています。


単純な残留抵抗(という言い方をしますが)がModel3の回路にどれだけの影響を与えるのか?仮に半導体リレーのON抵抗が1Ωであった場合、入力セレクターにおいては接続される機器の出力インピーダンスが、その分、上昇することを示します。ですが、多くの機器において、出力インピーダンスは100Ω以上あり、そこに1Ωが加わったとして大きな障害がおきるとは思えません。

また、出力モード切り替えはModel3のアンプ出力に入っており、Model3の出力インピーダンスもやはり100Ω程度ですので、それが1Ω大きくなってもさしたる影響はないと私は思っています。


それよりも、漏れ電流が少し多いとか、出力端子間容量がちょっと大きいとかのほうが音質への影響、ないしは実運用で問題になるかもしれません。


ただ、仮にそれらの影響があったとしても、私は機械式接点が信号経路に直列に入らず、接触不良という大きなストレスからユーザーを解放することの方が大切であると考えています。




【入力ゲイン切り替え】

Model3には音量調整アッテネータとは別に、入力信号を0dB、-10dB、-20dBに切り替えるスイッチを搭載しました。本当はメインのアッテネータが60ステップくらいあれば、入力ゲイン切り替えはなくてもよかったのですが、外形寸法からそういう多接点アッテネータは搭載できませんでした。しかし、音量可変ステップはできるだけ広い音量域で1dBで切り替えたい。しかし、スピーカの能率はオーナーによりまちまちだし、そもそもの再生音量もまちまちです。同じオーナーでも日中と夜中では相当に音量がかわることもあるでしょう。もちろんスピーカだけではなく、ヘッドホンの場合でも同じことが言えます。


それに対応するためにはアッテネータとは別に、入力信号のゲインを切り替える必要がありました。


この機能は単純な抵抗式アッテネータではなく、入力アンプの帰還抵抗を半導体リレーで切り替える設計です。ですので、ソース機器から見たときにアンプの入力インピーダンスは一定であり、信号系経路に直列に機械式接点が入ることもありません。Model3は完全差動アンプ構成であり、ネガティブ、ポジティブとも反転接続で帰還をかけていますので、帰還抵抗値を切り替えることでゲインを0dB以下に下げることができます。単純な非反転型のアンプ回路では帰還抵抗を変えてもゲインを0dB以下にすることはできませんので、完全差動アンプ構成のModel3ならではの回路構成と言えるでしょう。


プリ全体のゲインとしては、私は過剰なゲインを持たせることはあまり好ましくないと思っています。それはヘッドホンリスニングを考えた場合にスピーカリスニング以上に重視しなくてはならないのはSN比(というか残留ノイズ)だと思っているからです。

そのため、ゲイン切り替えを0dB、アッテネータを全開にした場合のプリアンプ全体のゲインは10dB程度に抑えた設計になっています


注:写真はモックアップモデルであり、今後、正式発表までに文字の内容やフォント、大きさ、ツマミの形状や寸法などは変更される可能性があります。









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