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Model2とDAPとの組み合わせ

dvas9900

更新日:2023年10月4日

Model2にはボリュームがありません。そのため、プリアンプやプリアンプ機能付きDAコンバータなどと組み合わせてお使いいただくことを推奨しています。ゲインは13dBですので、入力2.3Vrms時に最大出力3.5W(32Ω時)を出すことができます。

ほとんどのハイファイ用のプリアンプは2.3Vrms程度の出力を出すことは可能であり、Model2をフルスイングさせることが出来ると思います。プリアンプ機能付きのDAコンバータでも同様でしょう。


一方で、そういうプリアンプやプリアンプ機能付きDAコンバータなどを使用しない、究極的にシンプルな使い方として、DAP(Digital Audio Player)を直接接続して使うというケースについて考察してみました。


DAPは電池で動作しますので、電流供給は得意ですが、電池の電圧以上の出力そのままでは出せません。一例ですが、DAP内蔵の電池の電圧を3.7Vとした場合、これを直接出力段に使うと、損失を無視しても最大出力電圧は1.3Vrms程度となり、バランス出力を構成しても2.6Vrms程度です。実際は損失がありますので、この電圧の70~80%程度に落ちると思います。仮に効率を70%としてバランス回路で組んだ場合、最大出力は1.82Vrmsほどになります。思ったよりも大きな電圧を出すことができますね(笑)


現実に現在市場にあるDAPの出力電圧はどれほどなのか?ちょっと調べてみました。あまり安価な製品をModel2と組み合わせるケースはないと考え、5万円以上の機種に限定しています。

結果として、高価なDAPであったとしても直接ヘッドホンなりイヤホンを駆動することに注力したモデルでは数十~百数十mVrmsほどの出力電圧しかでないことがわかりました。一方で、ヘッドホン、イヤホンへの供給パワーはもちろんですが、LINE出力モードを有するDAPは2Vrms以上の出力を有するモデルが多く存在し、中には6Vrms以上の電圧を出力可能なモデルもありました。

大出力モデルを多くラインナップしているブランドはiBasso、Fiio、Astell&Kern、Shanling、Cayinなどです。


実際に試したわけではないので断定的なことは言えませんが、DAPの4.4mmバランス、あるいは3.5mmアンバランスから出力を取り出し、Model2に接続してお使いいただく場合、できれば最大出力が2.5V以上あるモデルを選択いただけると、Model2をフルスイングできますので、音量的な問題は発生しにくいと思います。


まったく試験もせずにお話だけしても説得力がありませんので、古い製品なのでが私がずっと使っているArtell&KernのAK100Ⅱの3.5mmアンバランス出力から変換ケーブルを使って信号を取り出し、Model2と組み合わせて聴いてみました。


ヘッドホンにはゼンハイザーHD800Sを組み合わせています。



AK100Ⅱの最大出力はカタログ上で2Vrmsとなっています。


実際のヒアリングではAk100Ⅱのボリュームが100~120程度の状態で、十分な音量が得られることがわかりました。AK100Ⅱの最大ボリュームは150ですので、まだ余裕があることがわかります。音質ですが、AK100Ⅱを見直しました。繊細で鮮度も高く、音場感も豊かです。AK100Ⅱで直接鳴らした音とは全く違うことがわかります。違いがないと困ってしまうところでしたが、納得のいく音質差があり、安心しました(笑)。


2.5Vrms以上の出力のDAPとの組み合わせを推奨としましたが、実際にはAK100Ⅱくらいの出力のモデルであればModel2と直接接続しても十分に実用になります。ヘッドホンの能率にかなり依存しますから、すべてのケースにあてはまるわけではないこと、ご承知おきください。





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