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試作機と量産機

Model1は回路検証と基本動作を確認するための機能試作モデルと、シャーシや電源などを量産同等とした量産同等試作モデルの二つの試作機を作りました。もちろん、これらは販売するための機体ではなく、量産機を完成させるための礎となる機器です。


私はメーカーで機種開発をしている時から、最高の性能の機体は量産機であるという思想のもと、機器を開発してきました。作り方にもよるのかもしれませんが、私の考える試作機とは量産した姿を見据えた機体であり、量産機よりも優れているということはあり得ないと考えています。もし、試作機の方が量産機よりも優れているなんてことがあったとしたら、それはそもそもの設計がおかしい、もしくは製品開発の根本的な方針が間違っているということになる、私はそう思います。試作機の方が量産機よりも優れているようなことがあれば、DVASはそれを量産しません。


量産機は試作機をコストダウンした機体ではなく、試作機の完成度をあげ、性能、音質、意匠のすべてにおいて試作機を越える存在でなければならないと考えているからです。だからModel1はASCのフィルムコンデンサや双信のディップマイカ、DALEの金属皮膜抵抗を多用した機能試作機はもちろん、シャーシや電源が量産同等である量産試作機よりも、現在、オーダーをいただいている量産機の方が確実に優れています。


これはDVASが小さな会社であることも大きな理由だと思います。試作では、例えば市販のシャーシを流用したりしますが、量産機はアルミの削り出し材を丁寧に組み上げた存分にコストのかかったシャーシを使います。もう、その段階で試作よりも量産が優れているわけです。さらに基板も試作機はユニバサル基板にディスクリートパーツで組み上げますが、量産は表面実装型パーツを実装するために二層以上の多層基板を使います。つまり、量産モデルの方がはるかにコストがかかっているのです。大量生産される機種では、そのようなことはあり得ません。たとえ板金製のシャーシであっても、金型を使わずにワンオフで製作した場合、金型品に対して桁違いのコストになります。つまり金型前提の試作機は完成後の意匠に大差ないとしても、コストは試作品の方がはるかに高額になります。アルミの削り出し材なら、量産効果はあまり期待できませんので、試作も量産もさほどコストは変わりません。試作の段階から極めて高価で、それは量産機になっても変わらない。大量生産という視点では致命的な問題ですが、少数高付加価値視点ではあまり問題とはなりません。DVASのモノづくりは試作モデルがもっともローコストであり、量産型がもっとも高価になってしまう側面があります。だとすれば、量産型がもっとも優れているのは当然ともいえます。


試作機の方が量産機よりも優れているなんていうのはガンダムくらいのものです(笑)


連邦軍はコストを存分にかけて高性能を実現したガンダムをまず完成させ、そこから、コストダウンして性能も少し落としたジムを量産型として大量につくりました。こういうモノ作りも場合によってはあるのかもしれません。でも、それはDVASがとるべき手法ではない。DVASは試作モデルとしてジムを作り、量産モデルとしてそれを高性能化したガンダムを完成させる。それこそがDVASのモノづくりの基本方針です。


おかげさまで、Model1はすでに何台かのご注文をいただきました。


現在、続々とDVAS製ガンダムがロールアウトを待っています。


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